飲めば飲むほど危険な便秘薬

便秘で悩んでいる人が増えている

日本人の女性は特に便秘の人が多くなっています。よって便秘市場も大変活気づいており、ネットなどでも熾烈な販売合戦が繰り返されています。病院に通う人も多く、かなりの数の患者さんがいるとされています。

 

特に日本人は多い

明確な理由は分かりませんが、特に日本人女性に多い症状だとされています。

便秘には

①弛緩性便秘

②直腸性便秘

③痙攣性の便秘

大きく分けて以上の3つの理由があり、日本人に多いのが①の弛緩性便秘だとされています。弛緩性便秘とは腸の筋肉や腹筋、背筋が弱い為に、内容物をうまく外に運び出すことが出来ない為に便秘になるというものです。私が思うに、日本は豊かになりすぎ筋肉を使う機会が減っているということが原因となり筋力が低下し、弛緩性便秘になる人が増えているのだと思います。

 

なぜ便秘薬が危険なのか

これは特定の便秘薬が危険という意味ではなく、便秘薬全般が危険だという意味です。なぜ危険なのかといいますと、便秘薬の大半は腸壁を刺激することによって排便を促します。例えると走らない馬に対して鞭を打って走らせているのです。この場合、鞭を打って走っているうちはいいのですが、段々と鞭の刺激に慣れてしまい走らなくなるという危険性を秘めています。更に、無理やり走らされているが故に、馬が疲弊しきってしまい、機能低下に陥ってしまうということも考えられます。

 

これは人間の腸にも同様のことが言え、最初は少量の便秘薬で効果を感じていたものの、段々と効かなくなり、2倍3倍と量を増やさないと効果を感じなくなるというのはよく聞く話です。このように刺激に慣れてしまうと、最後は浣腸しか手がなくなってしまい、浣腸さえも効かなくなると病院のお世話にならなくてはなりません。

 

実際に困っている人が沢山いる

以上のように、何もかも効かなくなって困っている人はたくさんいます。私の知り合いにも20年以上センナの入った便秘薬を使い続けた人がいるのですが、現在ではセンナでは全く効かなくなり、一週間に一度浣腸をして無理やり出していて、それでも出ない時は病院に行き出してもらっているというケースもあります。

 

便秘薬を使い続けた腸内部はどうなっているのか

便秘薬を長期に渡って使い続けた腸内部を観察した医師のデータですが、便秘薬を長期に渡り使い続けると、腸壁が薄くなり憩室という腸壁から飛び出した小さな部屋が出来やすい腸になるようです。憩室という小さな部屋が出来ると、その部屋に便が入り込んで炎症を引き起こしたり、細菌が繁殖したりして腸炎やポリープ、ガンなどが出来やすくなり、緊急のオペが必要になるというケースもあるようです。

 

ではどうすればいいのか

では便秘薬を使わずにどうやって便秘を改善すればいいのでしょうか。その方法としては

・運動して腹筋を鍛える

食物繊維を積極的に摂取する

・ストレスから遠ざかる

・発酵食品を摂取して腸内環境を整える

・体を温める

などを積極的に行うと共に、オリーブオイルやEPADHAなどの不飽和脂肪酸を適当に摂取すること、ケツメイシ、麻子仁、厚朴、生姜など昔から用いられていて、安全性が確立されている漢方薬などを利用するなどの方法をおすすめします。

 

一番はストレスから遠ざかり、体全体を使う運動を積極的に行い、バランスの良い食事をよく咀嚼して食べるということです。これをしっかり行うと殆どの場合ひどい便秘は抜け出すことが出来ます。