病院の薬を服用してうつ病やパニック障害などの精神疾患は治るのか

精神疾患にかかる人が急増している

現代はストレス社会を反映してか、うつ病パニック障害といった精神疾患にかかる人が非常に増えています。つい20年ほど前はそれほどメジャーではなかったパニック障害は、今ではすっかりメジャーな疾患として一般の方々に認知されています。

 

それにより、精神疾患を治療しようと医療機関を訪れる方が多くなっており、専門のクリニックなども続々とオープンしており、その需要の高さを伺えます。

 

治療をしているのにも関わらず患者が増えている

通常、治療を行って成果が出ていれば患者数やそれにかかる薬なども減っていいようなものですが、実際には年々うなぎ上りに増えているという現状があります。この現状を踏まえ、国も医療費によって破たんしかけないと判断し、現状の治療方法を抜本的に改善するという方向に舵を切っているようです。

 

では、全く薬は効果を発揮していないのか

実際には五分五分だと思います。薬によって精神不安が落ち着き、社会復帰出来たという人が沢山いる反面、沢山の薬を服用しているのにも関わらず、一向に快方に向かわずにむしろ薬の副作用により益々精神状態が悪化しているというケースも数多くあるようです。

 

治る人と治らない人の差

これは当然といえば当然であり、例えば内臓疾患などであれば、具体的な数値や目視などによって原因がほぼ特定出来ます。そして、それまでの経験から原因をどのように治療すれば改善出来るかが分かっているので治療効果も上がります。しかし、脳疾患の場合は目視も出来ませんし、具体的な数値も分かりません。更に原因がストレスなのかそれとも先天的な脳の癖みたいなものがあるのかによっても治療法は異なります。このように、全く何が原因なのかが未知数なので、治療は今まで蓄積されたデータのみを当てにして処方されており、当たるも八卦当たらぬも八卦的なものだからというのが結論になります。

 

単純な人ほど治りやすい

私が見てきた限り、精神疾患が治る場合には

・環境が劇的に変わった

・考え方が180°変わった

・親身になって救ってくれる人が現れた

・努力に勤しんでいる(生活習慣・食事内容・行動療法など)

・時間が解決する

といったケースが殆どであり、薬を飲んで改善したというよりは、何らかのアクションを自分で起こし、それにより環境が劇的に変化することによるものが多いような気がします。

 

更に、単純な性格で「これを飲めば治る」「こうすれば治る」といったいってみれば暗示にかかりやすい人ほど、病院から処方された薬を飲むことによって改善しています。精神疾患は脳の病気であり、脳内環境がよくなれば改善するということの証拠だと思います。

 

逆に思慮深い人ほど治りにくい

逆に神経質で思慮深く、ヒトの云うことを全く信じられないという人は治りにくい傾向にあるようです。このような人は自分自身で全てのことに対して答えを出すという傾向にあり、精神状態が悪化している答えを常に自問自答しています。それにより、答えが出ないことに対して常に考えを巡らせており、常にストレスを感じ病態を悪化させてしまいます。更に病院の先生のいうことも自分が納得しないと信じられない傾向にあるので、薬もきちんと服用しないことや、信じていないので効果が薄くなることなどが相まり治りにくくなります。

 

では、患者を治すにはどうすればいいのか

これからの精神疾患医療はどのように変わっていくべきなのでしょうか。私が思うに、カウンセリングをもっと活用して「信頼関係を築く」ということが求められると思います。先ほど挙げたように単純な思考の方で、更に精神疾患に陥る原因が単純明快なものに関しては、それほどカウンセリングの必要性は感じませんが、原因が複雑であり、更に性格が思慮深く神経質な人の場合はしっかりとしたカウンセリングを行い、信用を得ると共にトラウマなどの原因を無くして行くという方法を取らなくてはなりません。

 

また、先天的な脳の癖によって(例えばセロトニンが出にくいなど)精神疾患が引き起こされているという場合もあります。このような場合には通常の治療ではうまくいかないばかりか、却って症状を悪化させてしまうケースもあります。よって、そのような患者さんを他の患者さんと選り分ける為にも、最初のカウンセリングは皆に対して長い時間をかけて専門のものが行うべきだと思います。

 

日常生活でも減らす工夫を

更にただ薬だけ処方するのではなく、カウンセリングを行うと日々の生活指導や食事指導、考え方、行動療法などの指導も行うことが出来ます。特に大脳を抑制させて前頭葉を活性化させるという方法や、腸内環境を良好に保つ、日光浴を取り入れ運動を行う習慣を付ける、ストレスを感じるインターネットなどは控えるなどを実行することにより、かなりの改善を望めると共に、社会全体から精神疾患患者の数を減らすことにも繋がります。これは指導の方法にもよりますが、かなりの効果をあげることが出来るのではないかと思われます。