便秘の原因と改善方法

便秘が辛いという日本人は多い

日本人に多い不快症状として「便秘」があります。他の人種にも多いようですが、特に日本人は便秘に悩まされている方が多いようです。男女比でいうと圧倒的に女性に多く、約8割は女性が占めているようです。

 

年齢は子供の頃から便秘という人が多い反面、30代以降の大人になってから便秘がひどくなったという方も多くなっています。

 

なぜ日本人女性に多いのか

なぜ日本人女性に多いのかといいますと、まず第一に考えられるのが「筋力の低下」です。腸自体の筋力とそれを支える腹筋の筋力が低下することにより、腸の蠕動運動が悪くなり便秘が引き起こされるのです。これは一般的に弛緩性便秘と呼ばれていて、日本人女性に一番多い原因になっています。

 

続いて挙げられるが、緊張が強いが故に引き起こされる便秘です。腸という臓器は副交感神経によって活発に動くという性質があり、副交感神経優位になっている状態の時に排便が促されます。よって、日頃からストレスを感じていたり、24時間緊張感が抜けないといった生活をしていると、腸の動きが悪くなるので便秘が引き起こされやすくなります。

 

更に、日本人は他の外国人よりも腸が長いとされており、その長さによって便秘が引き起こされやすくなっているということも考えられます。

 

自分がどのタイプかを見極める方法

自分が弛緩性便秘なのか、緊張性便秘なのかを見極める方法をご紹介します。まず弛緩性便秘の場合には体質としてぽっちゃりとぜい肉が付きやすい代わりに筋肉が付きにくく、運動が苦手という傾向があります。更に、精神的に緊張しやすいテストや環境の変化などがある時に排便しやすくなるという傾向もあります。

 

次に緊張性便秘の方ですが、体質的に筋肉が付きやすくぜい肉が付きにくいという体質の方が多いです。精神的にも緊張しやすくストレスも感じやすいので、自律神経が不安定になりやすいという傾向を持っています。このタイプの排便傾向として、旅行や実家に帰省する、長期休暇などといったリラックスした時に排便しやすくなり、コーラックなどの強い便秘薬を飲むとお腹だけ痛くなりあまり排便されないという症状が出やすくなります。

 

タイプに応じた改善方法

弛緩性便秘の場合には、とにかく体を動かし腹筋を付けるということを行います。筋肉を付けて、更に腹部への刺激性が高まれば排便させることが出来ます。普段から腹筋を鍛えるということを行い、寝る前に仰向けになった状態で腹部を手で刺激したり、うつぶせになってホフク前進をするなど行うと効果的です。

食べ物では、キムチや香辛料など消化器官を刺激するようなものを積極的に食べるようにするといいでしょう。便秘薬などでは、一般的に販売されているセンナや大黄が入ったものが効果を発揮してくれます。

 

緊張性便秘の場合は生活にメリハリをつけて、夜間はしっかりリラックスできるような環境作りを行いましょう。仕事や人間関係でストレスを感じている場合には、それら原因を改善するように努めましょう。ストレッチやツボ押し、アロマ、ヨガ、入浴などを日常に取り入れて努めてリラックスし、休日は自然と戯れるようにして非日常を味わうようにすると効果的です。

 

食べ物では香辛料のような刺激物やカフェイン飲料などはなるべく避けて、温野菜や果物、植物性タンパク質などを取り入れバランスよく食べるようにします。便秘薬などはセンナや大黄などの刺激性が強いものはご法度とし、腹部の緊張を緩和させる漢方薬などで対処するようにしましょう。あまりにも精神症状が強い場合には、精神症状を緩和させるようなアプローチを考えることも大事です。また、ストレスを感じている時はビタミンB群やCの消費も激しくなるので、それらも併せて補うようにすると効果的です。

 

ビタミンB群は胃腸の働きを良くする効果もあるので、弛緩性便秘、緊張性便秘にこだわらず摂取することをおすすめします。