老人の骨粗鬆問題を考える

老人になると誰でも骨粗鬆症になる?

老人=骨粗鬆症ではありませんが、人間年を取ると色々なところが脆くなります。骨もその一つであり、当然ある程度の年齢が行くと脆くなり、病名としてある「骨粗鬆症」という状態になります。日本では60際位から出始め、80代では約半数の女性が骨粗鬆症になっているというデータがあります。

 

なぜ骨粗鬆症になるの?

理由は沢山ありますので順に挙げていきます。

・女性ホルモンの減少

・日光浴不足

・運動不足

・カルシウムの摂取不足

・血糖値の上昇

・各種慢性病

・寝たきり

などが主な原因となり、骨内部がスカスカ状態となってしまい骨粗鬆症が引き起こされてしまいます。

 

宇宙空間にいると誰もが骨粗鬆症

誰もが宇宙空間にいると骨粗鬆症になるといいます。その理由は宇宙には重力というものがないので、骨への刺激が低下し、それによりカルシウムの取り込みが低下してしまうというのが答えです。

 

先ほどの「なぜ骨粗鬆症になるの?」のカテゴリに「寝たきり」というのがありましたが、寝たきりも寝ている状態が続くので、重力が分散されてしまい体に対しての刺激が弱まります。よって、骨へ沈着するカルシウム量が減少してしまい骨粗鬆症を引き起こしてしまうのです。寝たきりは老人だけの特権のように思われますが、現代人はデスクワークが多く、寝たきりと同じような状況の方も少なくありません。よって防止する意味でも今一度運動や日光浴の大切さを見直すべき時だと思います。

 

糖尿病も拍車をかける

現代人に骨粗鬆症を増やしている原因として「糖尿病」があります。糖尿病になると血液中に糖が増えます。その糖により体中にあるコラーゲンが破壊されます。コラーゲンは主に細胞と細胞とをつなぎとめる接着剤のような役割をしており、骨の中にも沢山ある物質です。高い血糖値によりこのコラーゲンが破壊されてしまうと、当然\骨を繋ぎとめるものが破壊されてしまうので、内部はスカスカの状態となり、骨は脆く重度の骨粗鬆症となってしまいます。

 

年を取ってからの骨折は命を奪う

年を取ってからの骨折は命を奪います。骨折はただ骨が折れるというだけではなく、骨内部に網の目のように通っている血管も傷つけています。それにより骨折部位に炎症が引き起こされ、その炎症反応が免疫を刺激し体力を消耗させます。更に炎症部位が治りが悪い高齢の方の場合は、炎症部位からの出血も見られ、その出血が激しくなると重度の貧血を引き起こし命に関わります。また、骨折の痛みにより体の自由を奪われることや、それ自体がストレスになることにより心身を蝕まれ体力や免疫低下の原因になります。

 

年をとっても骨を丈夫に保つ秘訣

それは先ほど挙げた原因を改善すればいいのです。

・日光浴

・適度な運動

・血糖値に気を付ける

・バランスの取れた食生活

に留意して、毎日精力的な生活を送るということが求められます。